歯と健康

・「食べる」ことについて
ここで、「食べること」とは、食物を口から胃の中へ流し込むことではありますが、高等生物の人間の場合、他の単細胞生物や下位動物とは異なり両方の奥歯でおいしく食べることという意味があります。
つまり、単細胞生物などは、ほとんどが丸飲みで、噛み砕くとかそういう時間をかけて味わうという類のものではないのです。とにかく、体の中へ飲み込んで、あとは、強烈な胃酸で溶かして、養分を吸い取っていくという感じです。

しかし、人の正しい食べ方は、先にも述べた様に両方の奥歯で、20~30回噛んで、「うまい」と思いながら飲み込んでいくということであります。
そうする過程で胃で消化されたものが、腸で吸収がしっかり行われ、栄養分がしっかりとこし取られるわけであります。そうすることで人間の持つ免疫力が高まり、抵抗力がつくわけです。
したがって、片側の歯がない状態や痛くて使えない状態といった、不具合を抱えている場合は、食物の持つ養分が十分吸収できないので、免疫力が高まらず、病気になりやすくなるわけです。

・「生きる」ことについて
ここでいう「生きる」とは、その人が本来持っている心や体のバランスが最高の状態で生きるという意味であります。ただ、呼吸して、ボーっとただ生きているということではありません。
自分の外に向かって、自分の存在意義を十分に主張できる状態を示しています。
しっかりした口の健康は、その人の本来持つ体のバランスの最高の状態、最高の肉体的力が発揮でき、回復能力にも優れ、五感の状態も最高であることをもたらしてくれます
そして、そのもとで心も平穏となり、前向きに生きていける様になるのです。

人は他の動物と違い、世に生まれたら、生きるために食べているのではない、味わうために食べれないといけないわけです。

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